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【  2015年01月  】 

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転生王女と赤い薔薇 序

転生王女と赤い薔薇

2015.01.20 (Tue)

++++++++++++++++++++++++++++ 彼女はかつて、社会の小さな歯車に過ぎなかった。 だが今は、この世界の魔王(ラスボス)であると同時に、 希望を捨てぬ最後の勇者(ブレイブ)でもある。          『女傑伝』グラナト・E・ポエニクス++++++++++++++++++++++++++++ 序 滅びの王子アムンセルと並行しながら、携帯・スマホ版(?)&なろう向け(?)の“赤い海賊...

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+1+ 転生王女の徘徊

転生王女と赤い薔薇

2015.01.20 (Tue)

 私(わたくし)、オリビア十六歳。 今をときめくペルセウス王国の姫君だが、何を隠そうこの私、転生者である。もっとも、お兄様や臣下の者達には秘密だけれども、あなた方にはお教えしましょう。だって、私、あなた方の世界から飛ばされたんだから。 え?死因? それはよく存じあげなくてよ。ただ、西暦二十一世紀ごろの日本に二十代の若者として生きていた記憶はある。あまり覚えてないけど、ひょっとしたら男だったかもしれな...

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+2+ 黒装束の襲撃

転生王女と赤い薔薇

2015.01.21 (Wed)

 畑を過ぎ、街に入る。ここでも行われていた収穫祭の片づけが済んだらしく、往来は閑散としている。この国の道路は、間違ってもアスファルトで舗装された黒光りする道ではないわ。当然、自動車なんてものもない。西部劇に出てくるような簡素な木造家屋の建ち並ぶ街なの。 総勢八名のロバの群れが二列ずつ砂埃を舞い上げながら進んでいくと、城へ続く坂道が見えてくる。この辺りは商店も住宅もないから、国の心臓部だというのに夜...

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+3+ 日没後の帰還

転生王女と赤い薔薇

2015.01.22 (Thu)

 前日までの一週間、国中で秋祭りを行っていた。人々は一年の収穫を祝い、この時とばかりに酒を呷って浮かれ騒いでいた。 そして、今日は盛大な催しの後片付けを、昼過ぎから日が傾くまでやっていた。賓客や観光客だけでなく、遠くの町や村から運ばれてきた神輿(みこし)や宗教的な飾りつけ、飲みきれなかった酒樽、飲みつくした空の酒ビン、そういったもの全てが城から外に運ばれ城下町を出ていった。これらは、当たり前だが、入...

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+4+ お兄様の荒療治

転生王女と赤い薔薇

2015.01.23 (Fri)

「一体何時だと思っているのだ。オリビア」 お兄様は私を執務室に呼んだ。彼は侍女に命じて、毒虫に刺された手の傷口に薬を塗りこめた。「ひっ」 ひどく沁みる塗り薬だ。痛い毒消しでなく、白魔法で直してくれればいいのにと歯噛みしたが、これもお兄様に言わせればお仕置きのひとつ“荒療治(あらりょうじ)”なのだから、たまったもんじゃないわ。「いつまでも自覚のない妹(こ)だ。可愛い妹には違いないのだが、いかんせん、王女と...

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+5+ お兄様の説教

転生王女と赤い薔薇

2015.01.24 (Sat)

「お前が祭りを疎ましく思う気持ちもわからんではないが……」お兄様は少し譲歩した。 しかし、お祭りに不満があるなんて、一度だって思ったことがないわ。それとも、お兄様は私たち王族に自由がないことを言っているのかしら? 確かに、両親が続けざまに亡くなった次の年にしては、騒ぎすぎだと私が小声で漏らしたのを、お兄様は聞きつけていたようだけれど。「あら、疎ましくなんて思っておりませんわ。お祭りは楽しいもの。だけ...

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+6+ 闇を走る少年

転生王女と赤い薔薇

2015.01.25 (Sun)

 城内の中庭は、秋に咲くバラの香りに、嵐の到来を待つ黒土の独特なにおいが呼応していた。 月が中天に差し掛かった頃、庭に面した長い廊下を走る小柄な影があった。短剣を握りしめた手は、わずかに震えている。 その影は食堂と台所を回り、裏手の庭に出た。腰を屈めバラの園を掻き分けながら、城壁へと駆けていく。そして、槍を肩に掛け見回りをしていた門番を後ろから襲いかかった。ガツッ 後頭部を剣柄で殴った。うめき声ひ...

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+7+ 湯浴みで沈溺

転生王女と赤い薔薇

2015.01.26 (Mon)

「もうじき嵐が来るわ」私オリビアは、侍女たちと湯浴みをしていた。 浴場を囲む壮麗な石柱の間から、蓮の池が見える。上を向いた蕾を囲む大小様々なまるい葉っぱには、夜露が集まり煌めいているが、その露も強い風を受けて弾け散ろうとしている。「臨界点ね」 そっと呟いて、身体を静かに浴槽に沈めた。「あれ?ライタは?」侍女の一人が呟く。「あら。いないわね。誰か知ってる?」「さあ。さっきまでいたわよ」「具合でも悪い...

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+8+ 熱烈な好敵手

転生王女と赤い薔薇

2015.01.28 (Wed)

 城に潜入した男は、懐から丸めた紙を取り出し、さっと広げた。それは城の内部が各階ごとに書かれた地図だった。どこに何があるとは書いていないが、大体の見当はついているようだ。 男は中庭を突っ切り、明かりの灯った部屋を静かに通り過ぎて、蓮の池の奥にある尖塔に向かって音もなく走っていった。 王の執務室は夜が更けてなお明るく、ペルセウス王エドガーは報告を受けている最中だった。いつになったら自分を休ませてくれ...

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+9+ 就寝前の一仕事

転生王女と赤い薔薇

2015.01.28 (Wed)

「オリビア様、よく眠れるように今日作られたお花の香水を振りかけましょう。きつすぎないよう二、三滴。ハシバミ色の御髪と真っ白なお手、そして胸元に一滴。お部屋には、白檀のお香を焚き染め、ハーブティも温かいのをご用意していますよ」「ん。ありがと」 前世が中流階級以下の庶民だった私は、未だに香水を振りかけて生活するのに慣れない。中世の西洋貴族たちは滅多にお風呂に入らないがために、香水は必須だった。故にヨー...

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