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転生王女と赤い薔薇

+3+ 日没後の帰還

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 前日までの一週間、国中で秋祭りを行っていた。人々は一年の収穫を祝い、この時とばかりに酒を呷って浮かれ騒いでいた。
 そして、今日は盛大な催しの後片付けを、昼過ぎから日が傾くまでやっていた。賓客や観光客だけでなく、遠くの町や村から運ばれてきた神輿(みこし)や宗教的な飾りつけ、飲みきれなかった酒樽、飲みつくした空の酒ビン、そういったもの全てが城から外に運ばれ城下町を出ていった。これらは、当たり前だが、入ってきた時ほど厳重な取調べを受けなかった。だから、城からの脱出は難しくなかった。

 だが、ロバの群れが城の門まで帰り着いた時、辺りはすでに真っ暗で、門扉も堅く閉ざされていた。行きはよいよい、というやつね。
「いつものように裏口から……」
 私はロバを右に誘導し裏口へと回った。しかし、裏戸も閂(かんぬき)がかけられていて開かない。
「オリビア様。裏の出入り口は、つい先日陛下にばれてしまったではありませんか?これからは、城の警備強化のため、夜間は裏戸も全て閉めてしまうとおっしゃっていました」
「知っているなら早く言ってよ。もう、お兄様ったら余計なことをなさるんですから。では、このツタをよじ登りましょう」
 私は、門扉に幾重にも垂れているツタを両手で握り締めた。
「姫!お止めくださいませ。落ちて怪我をされては大変です」
「あいた!」
 痛みを感じて、すぐに手を引っ込めたわ。何かに刺されたような感覚で、手のひらを見ると太く長い影が張り付いている。それはとげとげしていて、触れた所が早速痺れ始める。
 ――け……けむし?
「きゃあ!」
 手を振り回し、それを遠くに放り投げた。侍女たちも驚いてわたわたしている。

 するとそこへ、いきなり頭上から男の笑い声が聞こえたので、一同振り仰いだ。門の上の窓口から顔を出している者がいた。
「ツタから落ちて怪我をしないですんでよかったね、オリビア。毒虫に刺されたおかげで」
「へ……陛下……」近習たちは跪き、中にはお叱りを覚悟して額づいている者までいる。
「解毒には、手荒な治療が必要だが。お前には痛すぎるくらいがちょうどいい」
「エドガーお兄様……」
 私は忌々しそうに舌打ちした。
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