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転生王女と赤い薔薇

+12+ 一応人質の女

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 シャイン少年は埠頭の軒端(のきば)で船長が戻ってくるのを待っていた。
 先ほどより雨足は弱くなったけれど、沖の空には暗雲が垂れ込めている。この天候で出航するのは難しいだろう。二、三日延期するだろうか?
 少年は、船長が戻ってくるのか心配だった。
 城に潜入したのはこれで二度目。一度目は船長と間違われ捕まった仲間を助けに行ったが失敗した。それ以後、警備も厳重になっているはずだ。シャインは船長の身を案じた。しかし、単調な雨音のリズムに瞼が重くなる。
 水平線が朱(あけ)に染まり始めた頃、彼は物音に頭をもたげた。雨は止んでおり、遠くにロバと人の影が見えて、シャインはうれしくなった。久々に船長が船に戻られて、外海に出られる。今回は一体どんな戦利品を持ち帰るのだろう。彼が何も持たずに帰ってきたことは無いのだから。
 シャインは、嬉々として船長に歩み寄った。
「こんな所で待っていたのか?シャイン。凍えなかったか?」
 男は全身を雨に打たれて濡れていた。船長の方こそ、と言いかけて、ロバに乗せられた荷物と傍らで歩く女に目が留まった。女は七色に輝くド派手なローブにメルヘンな傘をさしている。
 うわっ(引)、とシャインはすぐに目を逸らした。
 男は少年の気持ちに苦笑した。

◇◇◇◇

「ご機嫌うるわしう!」
「お初にお目にかかります、ペルセウス王国の王女オリビア・ロイヤル。お見知りおきを!」
 海賊たちが驚くのは無理もなかった。略奪品はロバに積まれた荷駄だと思っていたら、その傍らに仁王立ちの女がいたからだ。しかも、船長ときたら、彼女が(一応)人質であることを告げたからである。身分の高い女は自分の立場がよく分かってないのか、挨拶をして回っている。
「さて、これでご挨拶も済みましたし、皆さまと仲良く船旅が出来ますわね。私は一旦下がらせてもらいます」
 女が勝手に船室に入っていこうとするので、皆に船長と呼ばれている男は引き留めた。
「どこへ行くのだ」
「どこって?私の部屋よ」
「私の部屋?部屋なんてあるかよ」と、小声でささやく者がいたが、
「あんたはこっちだ」
男は、オリビアの手を引っ張って甲板から下へ降りる階段へ連れて行った。
「まあ、あれはあそこが残当さ。船長の判断は正しい」と、自分の頭を指さし笑いながら顰(ひそ)めきあった。
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