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転生王女と赤い薔薇

+1+ 転生王女の徘徊

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 私(わたくし)、オリビア十六歳。
 今をときめくペルセウス王国の姫君だが、何を隠そうこの私、転生者である。もっとも、お兄様や臣下の者達には秘密だけれども、あなた方にはお教えしましょう。だって、私、あなた方の世界から飛ばされたんだから。
 え?死因?
 それはよく存じあげなくてよ。ただ、西暦二十一世紀ごろの日本に二十代の若者として生きていた記憶はある。あまり覚えてないけど、ひょっとしたら男だったかもしれない。だって、私ってば、とても活発なお姫様なんだもの。

 ところで、私オリビアは、近頃はお城の優雅な生活にも飽いて、近習を連れて城外を徘徊していた。
 徘徊?
 自分で言っておきながら、聞こえが悪いわね。「お忍びの闊歩」と、お兄様はよく仰せられ注意をされた。しかし、私は街歩きをやめない。というのも近々、私の婚姻が決まりそうだからでもあるの。相手はおそらく隣国の王子。親交のある国で、幼い頃からよく遊びに行ったりもした。いわゆる幼馴染なのだ。両国の合意による計画的な段取りで、私も王子も結婚に異論はないけれど、なんというか物足りない。ロマンに欠けるというか、ドラマチックでないというか……。
 それに隣国に嫁いだら、滅多なことではペルセウスに戻ってこられないわ。だから、この国の良い所を忘れないためにも、城内だけでなく、街に暮らす人々の生活に触れて民草の気持ちを理解しようと思ったのだ。

 さて、前置きが長くなったけれども、この私、今まさに、「お忍びの闊歩」の帰り道なんだ。ちょうど季節は秋、国中で行われていた収穫祭のパーティをこっそり見に行ったの。
 私がたまに街ブラしていることは、巷でも噂になっているので、貴族に混じった参列や庶民のふりをした物見遊山は顔でばれてしまう。だから、砂漠を行くキャラバンのようにターバンを目深にかぶって、砂除けに口を布で覆えば……、ほら!怪しい商隊の出来上がり。
 誰も、この国のお姫様だとは思わないわ。まあ、ペルセウスに砂漠はないのだけど、北山の国境の向こうに毒霧の砂漠が広がっているとお兄様に聞いたことがあるから、そこまで違和感はないわね。そうよね。

 と、私達――私とお付きの者七人――がこの秋晴れの夕日を眺めながら、ロバに跨って麦畑の畔をとぼとぼと歩いていたら、急に風が強くなり、近習の一人がこう言った。
「オリビア様、早く帰りましょう」
「ええ。勿論そのつもりよ。寒くなってきたもの」
 当たり前のことを言わないで。私たちはお城に帰るために今こうして帰途を急いでいるのだから。そうはいっても、ロバも人もみんな疲れ切って歩みが遅いから、侍女も焦ったのだろう。私もみんなに付き合ってもらって悪いとは思っているけれど、素直になれない性分なの。
 お城に帰ったら、温かいお風呂が待っているわ!私はそう自分を奮い立たせた。
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